誰もが豊かな生活を送れる社会の実現に向け、国際調音・整音協会は音のユニバーサルデザイン(UD)活動を行っています。
音に敏感だったり、大きな音が苦手なことによって、学校や職場において活動に支障をきたす場合があります。近年新型コロナウイルスの流行によってウェブ会議やオンライン授業が普及していく中で、聴こえにくさといった音の課題に対して興味関心を持つ方は増えましたが、まだまだ社会一般的に音環境は重要視されていません。
当協会では、音に敏感がゆえに、安心して日常生活を送ることに不安がある方も過ごす施設を対象に、音の反射にこだわったカームダウンボックスの無償貸与活動を積極的に行っています。将来的には、音環境に配慮されたカームダウンボックスが学校、官公庁施設、空港などに設置されることで、音に敏感な方々が、当たり前の日常を過ごすことができる世界を目指しています。
大人には聞こえないような周波数やノイズを吸収する特殊な調音材を内蔵したカームダウンボックスは、気持ちを落ち着かせたり、集中力を高める効果があります。これまで公立小学校や支援学校、放課後等デイサービス、病院等へ無償貸与を行ってきました。
貸与実績(貸与施設)
2023年
- 島田療育センター
- リアン文京
- 川崎市立田島支援学校
- 池袋小学校
- ソラアル葛飾
- 宇検村児童クラブ
- 守谷市立黒内小学校
- 江東区 株式会社irohakids 療保園いろは
- 茅ケ崎 放課後等デイサービスこあら
- 大阪府立豊中支援学校
- 港区立小中一貫教育校お台場学園港陽
- 足立区 某学校
- 平川病院
2024年
- はつき心療クリニック
- 放課後NPOアフタースクール 運営 都内近郊放課後児童クラブ / 放課後子供教室校内交流型施設 計3校
無償貸与にあたり、貸与施設よりご利用レポートを頂いており、お声の一部をご紹介いたします
- 中に入ると雑音が減って静かになった
- 子どもたちが「なんだか安心する」「気持ちが落ち着く」と言って何度も利用してくれている。
- ボックスの中にシンギングボウル(※1)を置いたところ、ごろりと横になった子どもがそれをぼーんと鳴らし、そのまま眠った
- 意図的に死角を作ることによって、かくれんぼ等の遊びにも発展した
- 他の子どもの大声や鳴き声が苦手な子どもの安心スペースになっている
- 職員にとっても子どもにとっても、カームダウンボックスがあること自体が安心感につながっている
- 「何これ~?」「入っていい?」という物珍しさから、相談学級で学習する子たちが入りだし、「何だか落ち着く」と、特定の子が数名、定期的に入るようになる
- 気持ちがたかぶってしまった際に、気持ちを落ち着けるためにわざわざ他の学級に入っていくというのは、子どもたちにとってハードルが高いと考えられる。気軽に入りにこられるような工夫が必要
- 子どもたちは存在に気づくと入ったり出たりして秘密基地のような使い方をしいた
- 宿題部屋としてみんな交代で使っていて、騒音化で気が散る子に人気
- カームダウンボックスを病室に設置したとところ、ある程度精神状態が落ち着き「中に入ると落ち着きます」との声が聞かれている
- カームダウンボックスを導入することで、どのように放課後の時間に安全安心の場所を作っていくのか、私どもも知見ができ大変ありがたい。学校内学童・放課後子供教室事業については、常設できるスペースの有無(かつ児童が認識できる場所であること)が大きな課題
※1)スティックを用いて縁を叩いたりこすったりすることで、癒しにつながる独自の音色、倍音を奏でることができる金属製の器。
また、音環境の調整にあたって、当協会では「サウンドソムリエ検定」という検定事業を通し、啓発を行っております。音に関する基礎から調音といった対策まで、体系的に学べる初のプログラムで、音環境を改善するために必要な知識や機材、設置方法などを、講座と実験を通して学び一定のスキルを身につけた方々を認定しています。
「音」の仕組みや、 騒音対策としての防音(遮音・吸音) に加えて、調音・整音に興味のある方など、どなたでも受験いただけます。
資格取得者には音環境に対して自信を持って対応をし、社内や身近な方への指導及び社会貢献を目指していただきたいと思っています 。
サウンドソムリエ検定の詳細は以下よりご確認ください。
サウンドソムリエ検定
【サウンドソムリエ1級ライセンス】
※「サウンドソムリエ」は、当協会が使用権許諾を得ている登録商標です。
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